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更新日:2017年8月30日

【市長コラム】芸術作品の裏側を窺(うかがえる)展覧会

市報「広報とりで」2017年8月15日号に掲載した市長コラムです。

東京芸術大学美術館(上野)で開催されている「藝(げい)『大』コレクション、パンドラの箱が開いた!」と題する特別展(本年7月11日から9月10日まで)を鑑賞してきました。東京美術学校から後身の東京芸術大学美術学部へと続く130年の歴史の中で集められたコレクションは膨大なものになりますが、今回はこれまであまり展示されることのなかった作品を意欲的に展示したと主催者挨拶にありました。

今回の展示品の中で一番私を驚かせた作品は、平櫛田中(ひらくし・でんちゅう)の「活人箭(かつじんせん)」と題する木彫作品です。禅僧が着座のまま何ものかをきりりと睨みつけ弓を引いて狙う姿勢が取られています。存在感に圧倒されて見入ってしまいました。しかし、驚いたのはその後です。座像の裏に回り込むと台座の裏側に墨字で田中(でんちゅう)自身の作品への思いが数行書き込まれています。もともとの作品(明治41年)は石こうで作ったこと、自分はこの作品で初めて認められたのだが、岡倉天心先生はビールを相当飲んで酔っ払ってこんなのでは死んだ豚だって打ち抜けないぞと辛辣(しんらつ)に言われたと。後年、石こうの型をもとに木彫で再現(昭和37年)したが、芸大が欲しいと言ったので寄贈する、との書き込みを読んで人間味あふれる田中(でんちゅう)の個性が一挙に伝わってきた感じがしたのです。

一方で、岡倉天心先生は弟子に対しては厳格な人であったのかなと思いました。数年前に公開された映画「天心」で北茨城の五浦(いづら)の地に天心とともに移り住み習作を重ねる弟子たちの葛藤を描く場面があり、他の弟子たちには指導、助言を行い、横山大観(よこやま・たいかん)と菱田春草(ひしだ・しゅんそう)に対しては素通りするだけという場面を思い出してしまいました。

また、名だたる美術の先駆者たちの美術学校卒業制作にも出会えました。茨城生まれの陶芸の一大先駆者である板谷波山(いたや・はざん)は卒業時には彫刻を専攻しており「元禄美人像」という木彫作品は抜群の技巧に加えて気品のある作品です。横山大観(よこやま・たいかん)の卒業制作の「村童観猿翁(そんどうえんおうをみる)」も愛情をたっぷり感じる作品です(「村童観猿翁(そんどうえんおうをみる)」の展示は終了)。

その他、高村光太郎の「獅子吼(ししく)」という作品は、石こうによる作品とブロンズによる作品が並行展示してあり、材質の違いによる存在感のコントラストをじかに感じることができました。皆さまも、足を運んで見られてはいかがですか。

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