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更新日:2023年9月27日

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公的年金制度の役割は3つの不安に備える保険(後編)(くろまめ)

前回のささやきで、公的年金の役割は保険で、その目的は「みんなでお金を出し合って将来への不安に備える」ことをお話ししました。

今回は、公的年金制度が考える将来への不安とは何なのかを考えていきましょう。

長生きすることへの不安

いきなり何を言っているんだ?と思うかもしれません。しかし、長生きできて幸せと思うのは、「健康で経済的余裕がある」からではないでしょうか?もし、年を重ねて働けなくなり収入が途絶えてしまったら?体のいろいろなところに不調が出始めて健康に不安を感じるようになったら?誰でも年を取れば体が思うように動かなくなり、働くことが難しくなってきます。

そんなとき、もし世の中に年金制度がなかったら?働けなくなった後の生活をまかなうために自分で貯蓄しておくしかないですよね。

しかし、何歳まで生きるかは誰にも分かりません。どれくらい貯蓄しておけば安心なのかも分からないのです。だからこそ、自分が亡くなるまで受け取れる「公的年金」には大きな意味があると思いませんか。この役割を果たすのが「老齢基礎年金」で、公的年金の最も大切な役割と言えるでしょう。老齢基礎年金は、終身支給の保証がついた「所得保障保険」のようなものなのです。

病気・けがへの不安

2つめの不安は、病気やけがによって自分が障害を負うかもしれないという不安です。日本の年金制度は、「障害年金」でこの不安に対応しています。老齢年金は支給開始が65歳からですが、障害年金は、20歳以上で一定の条件を満たせば受給できます。不慮の事故や病気で障害を負ってしまったとき、年金が支給されるかどうかで、その後の生活が全然変わってきますよね。

自分が亡くなったときの不安

そして3つめの不安は、自分自身が病気や事故で亡くなってしまったときです。これは本人というよりも、残された家族にとっての大きな不安と言えるかもしれません。あなたが一家の稼ぎ頭で家族の生活を支えていた場合、あなたが亡くなると収入がなくなってしまいます。残された家族は経済的にもとても苦しい状態になってしまうのではないでしょうか。

そこで日本の年金制度には、残された家族に対してその生活を支えるために「遺族年金」という制度があります。亡くなったかたと残された家族が一定の要件を満たせば、残された家族に遺族年金が支給されます。

公的年金を活用するには保険料を納めること

ここまで、公的年金制度が3つの大きな不安に備えたものであることをお伝えしました。しかしこれらの年金、誰でも受け取れるわけではありません。この年金制度を活用するには、保険料をしっかり納めることが必要不可欠です。

例えば、老齢基礎年金を受け取るには、120月以上の保険料納付済期間が必要です。また、障害年金や遺族年金も、保険料の納付要件というものがあります。「みんなで支え合う制度」だからこそ、保険料を納め、いざというときに困ることがないよう備えておきたいですね。

 

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