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更新日:2021年12月28日

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【市長コラム】世界遺産の継承とは

市報「広報とりで」2009年2月1日号に掲載した市長コラムです。

岐阜県の白川村で、「廃校活用等を考える市町村フォーラム」があり、雪深い白川郷(しらかわごう)の合掌(がっしょう)集落を初めて訪れました。施設活用の具体策や多方面からの地域振興策等、活発な議論が行われました。

フリーディスカッションになってから、私にも発言の機会が与えられました。自分が卒業した小学校を思いおこし、小学校という場は、知識や技術の教育のみならず、地域愛というものを体得する道場のような性格がある、「負けるな」「うそをつくな」「弱い者をいじめるな」という三訓を大事にした江戸時代からの郷中教育の教えが今も一貫して各小学校に伝統として残っています。学校の跡地を利用する場合、このような精神性を引きつぐ部分があれば地域の住民が愛着を持てるだろうという趣旨のお話をしました。

白川村の谷口村長からは、「生活や生産を共同で担う住民相互の労力提供の仕組みとして『結(ゆい)』の制度が続いてきました。世界遺産登録に際して数十年で葺(ふ)き替える必要のある木造住宅が世界遺産と言えるだろうかという建築家からの疑義に対して、合掌造りの建物を維持できてきた、人々の営みとしての結、そのものが文化遺産だと説明をして登録に至った」との発言がありました。
それに対して、「紀伊山地(きいさんち)の霊場と参詣道」という世界遺産が町内にある、和歌山県高野町の後藤町長から、「世界遺産は物ではない、何を大切にしていくかという教育プログラムの幾世代にもわたる継承である。高野町では宗教環境都市を掲げ『感謝』『慈しみ』といった宗教的情操教育を大切にしている。」との含蓄のある発言がありました。

さて、私たちの市、取手市にとっての遺産、資産は何でしょうか。私は、水と戦いつつ、水の恵みを最大限に生かし、一大穀倉地帯を築きあげてきたことであり、利根川、小貝川という舟運と陸路との結節点を生かして交易によって、産業を興してきたという歴史であると考えます。自らが住まう土地への愛着を持ち、生まれ育った時代に責任ある態度で臨むことで、活力ある、明日の取手づくりに臨みたいと気を引き締めています。

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