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更新日:2022年2月2日

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【市長コラム】若いときの就業体験

市報「広報とりで」2009年4月1日号に掲載した市長コラムです。

取手市内の中学校では、市内の事業所のご協力を得て、中学2年生に数日間の就業経験を積ませています。感想文を読むと、保育所や農園や商店や企業等での初めての体験は、子どもたちにとって大変新鮮で多くの気付きを得ているようです。実際に身体を動かし、身近な人の役に立つという基礎的な体験をすることで、何事も本気で当たらなければいけないという責任感に目覚めるようです。経験があって初めて「お世話になりました」との言葉も出てきます。

就業(仕事に関わる)ということは、人間にとって本来当然のことですが、戦後、日本の国が短期間に高度工業化社会となり、生活の都市化が進み、学校生活の期間が長くなったこともあり、就業イメージを持ちにくい社会になっています。

5年ほど前に、ラオス北部の世界遺産の町ルアンプラバンを訪問したことがあります。壮年男性は舟を操りメコン川で魚を採り、妻は畑を耕し、息子は薪を拾い、娘は祖母の指導のもとに機(はた)を織るといったように、家族全員がそれぞれ働いて暮らしが成り立っています。メコン川沿いに立ち並ぶ朝市でも、学校に行く前の子どもたちが、親と一緒にこまめに働いていました。日本の子どもたちに直接この光景を見せれば、意識が明確に変わり、直接体験への強い衝動が芽生えるだろうと私は考えています。

おじいちゃん、おばあちゃんがおられれば、少し前の時代の生活スタイルや価値観といったことを、お孫さんにきちんと話してあげることも、十分な教育になるはずです。私は、小学校の頃、祖父が銭湯に行く送り迎えをしたり、背中を踏んであげたりしながら、戦争中に海辺で塩を作り食料に交換した話や、戦後すぐの新円切り替えで戦前からの現金資産が紙くずにされたことなど、祖父の話を鮮明に覚えております。

社会に出るまでの「待ち時間」が長いこの国にあって、子どもたちが健全でたくましい将来への夢を描き続けられるように、周囲が何をしてあげられるのかは、大事なことです。

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