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議案と討論(ひびき234号)
令和2年第2回取手市議会臨時会・第2回取手市議会定例会で審議され、討論が行われた議案の結果、討論の概要をお伝えします。
討論は、表決の前に賛成・反対の意見を表明し、自らの考えに賛同する者を得ようとするものです。
議案には、市長が提出する予算案・条例改正案・人事案件の他、議員または委員会として提出するもの(意見書案・決議案等)があります。
令和2年第2回取手市議会臨時会(5月7日)
令和2年第2回取手市議会定例会(6月8日から6月12日まで)
市長提出議案・議員提出議案の内容と議決結果は、次のとおりです。
第2回臨時会
市長提出議案
〔内容〕新型コロナウイルス感染症への感染または感染疑いにより労務に服することができなくなった給与等の支払いを受けている国民健康保険被保険者に対し、傷病手当金を支給する
- 久保田議員【賛成討論】
傷病手当金の支給により、病気等で欠勤しても生活の心配をしないで療養に専念できる。賛成。
〔内容〕特別定額給付金・子育て世代への臨時特別給付金事業、中小企業事業資金融資あっ旋事業、新型コロナウイルス感染症対策経費等
- 小堤議員【賛成討論】
一時的に立替えをしてでも、市民に必要なことを全て迅速に行おうという行政の強い前向きな気持ちが表れた補正事業と高く評価。賛成。
- 落合議員【賛成討論】
特別定額給付金事業補助金、中小企業事業資金融資あっ旋事業に要する経費はまさに命綱。スピーディーかつ的確に執行を。賛成。
- 関戸議員【賛成討論】
命と暮らしを守る施策そのものであり市民の声に応えるもの。賛成。
〔改正内容〕地方税法施行令の一部改正に伴い、国民健康保険税の賦課限度額を引き上げるとともに、軽減措置について、5割軽減及び2割軽減の対象世帯に係る所得判定基準の改正
- 遠山議員【反対討論】
感染症対策として、市民の負担軽減を図るべき。基金を充ててでも国保税の値上げを行うべきではない。さらなる減免制度の拡充と国保税の引き下げを求める。反対。
議員提出議案
〔提出者〕岩澤議員 他6人
〔内容〕議会基本条例に次の条文を追加
(情報通信技術の活用)
第22条 議会は、議会活動を円滑かつ効率的に行うため、情報通信技術の積極的な活用を図るものとする。
2 議会は、災害の発生、感染症のまん延等、やむを得ない理由により議事堂に参集することが困難なときは、その状況に応じた情報通信技術の積極的な活用を通じ、議会活動の継続を図るものとする。
- 小池議員【反対討論】
議会のオンライン化の取り組みを合法化し、6月議会の1日開催につながるもの。現時点では反対。
- 赤羽(あかば)議員【賛成討論】
有事の際でも議会の機能を維持する、その理念を明確化するもの。賛成。
- 遠山議員【赤羽議員に反論】
総務省の参考資料を見ても、コロナ対策に限っており、具合の悪いときなどに表決できると国は認めていないはず。赤羽議員に反論。
- 赤羽議員【遠山議員に反論】
総務省からの文書は、情報通信技術を使った議会運営を各議会の制度改正によって了とする内容と理解する。遠山議員に反論。
〔提出者〕金澤議員 他4人
- 遠山議員【賛成討論】
政府は姿勢を改め、医療を守り、国民生活を支えるため、先手先手で十分な財政措置を即刻打ち出すべき。賛成。
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第2回定例会
市長提出議案(補正予算)
〔内容〕子育て世帯・ひとり親世帯応援臨時給付金、事業継続応援給付金、避難所における感染拡大防止経費等
- 落合議員【賛成討論】
市独自の緊急支援策が速やかに執行され、支援の手が必要な方々に行き渡ることを期待。賛成。
- 関戸議員【賛成討論】
子育て世代、事業者等に対しての市独自の補助金を市民は求めていた。賛成。
避難所での感染症対策として購入されるパーティションを出水期前の設営演習で組み立てました
〔内容〕消毒液の無料配布事業、小中学校や公共施設の再開に関連する経費
- 染谷議員【賛成討論】
コロナ関連の補正予算。取手市独自の施策もあり、市民の皆さんに安心を届ける内容。賛成。
市長提出議案(契約締結)
〔内容〕取手駅前再開発事業に伴う地下構造物・既製杭の撤去等
- 加増議員【反対討論】
コロナの自粛要請と休業要請に応え、市民の暮らしと事業経営に深刻な事態が生まれている。これ以上の税金投入は市民の理解を得られるものではない。反対。
(豆知識 工事名について)
「社総交(しゃそうこう)」とは社会資本整備総合交付金の略で、国からの交付金を受けて道路や市街地整備などの工事を行うときに工事名に付くものです。市が単独でお金を出したときは「単市」が付きます。また、工事名の頭の数字は工事名を付けた年度を指します。
〔内容〕老朽化した校舎・体育館の大規模改造工事、一部非構造部材の耐震工事
- 久保田議員【賛成討論】
学校の安全で快適な教育環境と避難所としての防災機能の整備の観点から賛成。
〔内容〕消防署の庁舎の内部・外部改修、電気・機械設備更新等の工事
- 久保田議員【賛成討論】
災害時の活動拠点強化と女性消防職員の職場環境改善のための改修。賛成。
市長提出議案(その他)
〔内容〕旧戸頭(とがしら)終末処理場跡地の土地、残存建物の売却
- 関戸議員【反対討論】
PCB(ポリ塩化ビフェニル)は撤去していることが分かったが、アスベストは一部建物内に残されている。売却は中止し、アスベストに関する記録や資料を収集し、精査することが必要と考える。反対。
- 山野井議員【賛成討論】
厳しい財政状況が見込まれる中、貴重な財源確保と戸頭地区の活性化につながることを期待。賛成。
- 細谷議員【賛成討論】
PCB含有の説明不足で契約解除等が心配だったが、問題がないことを確認した。賛成。
議員提出議案
〔提出者〕加増議員 他1人
〔論点〕保健所の統廃合を元に戻すこと
- 金澤議員【反対討論】
専門性の確保や危機管理の観点から体制強化等のための保健所の再編・集約で、元に戻すことは機能の分散につながるおそれがある。反対。
- 小池議員【賛成討論】
コロナの第2波に備え、国や県は予算を付けて、保健所体制の強化と拡充を一刻をも早く行うことが求められる。賛成。
- 染谷議員【反対討論】
保健所の数を増やしても人員が分散化するだけで、本当の意味での機能強化にはならない。反対。
- 小池議員【染谷議員に反論】
保健所を増やすことは増員が前提の抜本的な体制強化である。染谷議員に反論。
- 染谷議員【小池議員に反論】
人員の拡充には反対していない。今ある保健所でしっかり人員の拡充を。小池議員に反論。
- 小池議員【染谷議員に反論】
増員し、保健所を増やすことで保健福祉の充実につながる。染谷議員に反論。
〔提出者〕金澤議員 他3人
〔論点〕意見書本文中の「現行法の下で許される範囲の中でオンライン会議の方法を駆使し、感染拡大防止に努めつつ、議会の権能と責務を果たしている」の文言
- 関戸議員【反対討論】
感染症対策として進めてきたオンライン会議を評価し、「議会の権能と責任を果たしてきた」という文面に疑問。オンライン会議、6月議会の議事運営では、議会としての責任を果たせていないため、検証と総括が必要。反対。
- 赤羽議員【賛成討論】
オンライン会議が有効とされれば、出産後の女性議員の心身の負担軽減にもつながる。オンライン会議を瑕疵(かし)のない議会運営にしていくためにも、地方自治法の改正は必要。賛成。
- 落合議員【賛成討論】
非常時等の議会の柔軟な在り方を追求するため、地方自治法の改正を求める。賛成。
- 加増議員【反対討論】
議会制民主主義の発展を前提としたオンラインの活用を求める。意見書の「議会の権能と責任を果たしている」という記載に賛同できない。反対。
- 金澤議員【関戸・加増議員に反論】
この意見書と6月議会の運営は全く別の内容であり、切り離して考えるべき。関戸・加増議員に反論。
- 関戸議員【金澤議員に反論】
災害下でオンラインが活用されるのは反対ではない。一般質問・質疑が十分にできない日程で進められる議会運営では責任を果たし切れない。金澤議員に反論。
- 染谷議員【関戸・加増議員に反論】
意見書と関係ない内容。第9回感染症対策会議では、共産党から「議会対策で忙しかった」という理由でコロナ対策の提言が何も出されなった。オンライン会議は進めていかなければならない。関戸・加増議員に反論。
〔提出者〕結城議員 他4人
〔論点〕オンライン学習の実用性
- 久保田議員【賛成討論】
「GIGA(ギガ)スクール構想」における整備を加速することで、児童生徒の学びの保障を確保することは喫緊の課題。賛成。
- 遠山議員【反対討論】
人間的な触れ合いを通じ育む本来の教育を阻害する危険性や情報流出の可能性がある。子どもたちの学びには、教職員の増員・少人数学級が必要。反対。
- 根岸議員【賛成討論】
オンライン学習は通常授業を補完するものとして、また、今回のような非常時のツールとして位置付けるべき。子どもたちの実情に留意した上でオンライン学習が構築されることを望む。賛成。
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