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取手市の友好都市である群馬県みなかみ町で、森林が持つさまざまな働きへの理解を深めることを目的に、2泊3日の探究型学習ツアーを実施しました。探究ツアーでは、「森をつくる」「森の話を聞く」「森を知る」「森で遊ぶ」「森が育む水で楽しむ」の5つのテーマのもと、市内の小学5・6年生30名が植林活動や森林散策、森の香りづくり、ボートアドベンチャーなどを体験しました。
早朝に取手市福祉交流センターで出発式が行われ、ツアーに参加するこどもたちとその保護者のかたをはじめ、市長と教育長が参加しました。出発式では、市長からこれから体験する環境学習に対する激励の言葉が送られ、こどもたちはみなかみ町への出発に向けてより気持ちが高まった様子でした。
バスに揺られること約4時間、無事にみなかみ町に到着し、「中野の森」と呼ばれる牧場跡地で植林体験を行いました。みなかみ町役場の職員や現地添乗員のかたから、森林の役割や大切さ、管理の難しさについて説明していただき、森林に対する知識や理解が深まりました。
植林体験を終えたこどもたちは、みなかみ町役場の職員からみなかみ町の自然や環境、観光資源をはじめとするみなかみ町の魅力についてのお話を聞きました。みなかみ町をよく知ることで、これから体験する活動の目的や背景を学ぶことができました。
1日目の最後の活動として、熊撃ち猟師の高柳盛芳(たかやなぎ もりよし)さんから、森林の役割や狩猟についてのお話を聞きました。実際に狩猟で使用している道具や仕留めた熊の毛皮などを見たり触ったりして、普段の生活では味わうことのできない貴重な体験をさせていただきました。
谷川岳の麓にあるインフォメーションセンターを見学し、特定外来生物であるオオハンゴンソウをはじめ、谷川岳に生息する植物や生き物について学びました。その後、センターを見学し終えたこどもたちは、麓を散策し自然の触れ合いを楽しみました。
外来生物法によって特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウの除去作業を行いました。根ごと引き抜き、種が地面に落ちないように慎重に作業を行うこと約1時間、オオハンゴンソウが繁茂していた一帯がきれいになり、こどもたちの表情も達成感に満ちあふれていました。
除去したオオハンゴンソウやスギ、ローズマリーなどを使って、香りを抽出した蒸留水を作る体験を行いました。自分たちが作った香りの活用方法を考えることで、本来であればそのまま捨てられてしまうはずのオオハンゴンソウに新たな価値を見い出すことができました。
室内でキャンドルを灯し、一日を通して学んだ事の振り返りや、自分が将来住んでみたいまちや将来の夢などについて考え、話し合いました。こどもたちは、みなかみ町でとれた旬のプルーンを食べながら、楽しそうに語り合っていました。
相俣ダムのダム湖である赤谷湖(あかやこ)でレイクラフティングを行いました。こどもたちは、ゴムボートから湖に飛び込んだり、湖面に浮かぶごみを拾い集めたりして、楽しみながらも水資源の大切さを学ぶことができました。
ツアーの最後に、現地添乗員のかたから「ひとりひとりが環境のために自分たちでできることを考え、実際に行動に移すことが大切」といったお話がありました。こどもたちからは「環境問題について楽しく学ぶことができてよかった」「また来年もツアーに参加したい」といった声があがりました。
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