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更新日:2025年12月3日

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【編集後記】4名の市民編集員による、あとがき

「風」54号の編集・発行にあたり4名の市民編集員が感じたエピソードなどをご紹介します。

下園 淳子(しもぞの あつこ)

今回の取材テーマ「多文化共生」について考える中で、「利他」という言葉が思い浮かびました。「利他」という言葉を日本で初めて使ったのは空海(くうかい)と言われています。一般に「利他」というと、自分より他者の利益を優先することと解釈しがちですが、空海(くうかい)が提唱した「利他」は、正確には「自利利他」と言い、自分の利益と他者の利益は相互関係にあるという考え方です。これは自己犠牲を伴う西洋の利他主義とは似て非なるものです。自分の幸せを追求しながら、他者の幸せのために行動する。他者の幸せが自分の幸せにつながり、自分の幸せが他者の幸せにつながる。他者とのつながりを大切にし、和を尊ぶ日本文化に通じる価値観のひとつです。私はここに「共生」にも通じるものを感じました。多文化共生は、一方的な努力では成り立ちません。異なる文化が互いに理解し合い、尊重し合う姿勢があってこそ共生は実現します。

観念的な言葉のあいまいさは、誤解や都合の良い解釈を生みやすい。だからこそ、イメージや建前に惑わされることがないよう、その意味するところを共通認識として明らかにしておかなければなりません。どうすれば日本の文化や秩序を大切にしながら、現実的な共生を実現できるのか。具体的で確かな「共生感」を持って、受け入れる側である私たち日本人が主体となり、ルール整備と運用、支援体制、地域づくりを考えていく必要があるのではないか。そのように強く感じた取材でした。

斎藤リリアナさんと国際交流協会の志村会長に取材する下園さんの画像
写真は国際交流協会への取材の様子

河口 優子(かわぐち ゆうこ)

初めてバナナの花を見ました。大人の手のひらサイズくらいの楕円の形、まだつぼみなのでしょう。でも、その付け根にはしっかりバナナの房がついています。畑の一角に植えられているこの木は毎年冬には枯れはててしまうのですが、春には新芽を出し美しい葉を茂らせます。今年初めて実をつけたようです。(感激してシティプロモーションサイト「ほどよく絶妙とりで」に写真をアップしました。)

これを植えたのは「風」46号で取材したベトナム出身のルォン・ティ・トゥアンさんです。子育てと仕事の合間に趣味の家庭菜園で上手に野菜を育てています。いつも笑顔で頑張っている姿にバナナのご褒美でしょうか。

【参考情報】ベトナム出身のルォン・ティ・トゥアンさんについての記事は以下のバックナンバーから「風」46号(令和元年11月1日発行)の記事をご覧ください。

江戸川学園取手中・高等学校の生徒に取材する河口さんの画像
写真は江戸川学園取手中・高等学校への取材の様子

落合 伊佐男(おちあい いさお)

「道の駅」

自宅から車で40分ほど離れた地を訪れた。お墓参りである。寺を訪ねると決まって近くの道の駅に立ち寄る。野菜や果物を買う。そして醤油の染み込んだ煎餅も買う。これは私の好物だ。当日も道の駅は混雑していた。いつ来ても混んでいる。駐車スペースを探すのも大変だ。道の駅は何故人気があるのだろうか。「道の駅」について調べてみようと思い立った。

「道の駅」は、平成5(1993)年に103駅からスタートし、令和7(2025)年2月現在、全国に1230ヶ所まで拡大した。しかも日本独自の施設である。時代とともにその役割は変化している。初期は道路利用者の休憩所。次は旅の目的地として発展。現在では、観光や防災の拠点として地域全体の活性化を促す役割を担っている、と。(国土交通省「道の駅案内」など参照)

鉄道のない地域の休憩所として建造されたと思っていたが、今では町の一つの重要な拠点としての役割を担っている道の駅。取手市には道の駅はない。どこか適切な場所に「取手・道の駅」を誕生させたら、取手市の活性化へ寄与するのでは。などと思いながら、道の駅で購入した好物の煎餅を手にしている。

日本語学校つくばスマイルの留学生に取材する落合さんの画像
写真は日本語学校つくばスマイルへの取材の様子

糸井 弘(いとい ひろし)

今回の取材は、異国で懸命に学び、夢を叶えようとする若者に出会い、応援する気持ちが湧きましたが、一方では、犯罪を犯す、法や生活ルールを守らない、逃亡など苦虫(にがむし)をかみつぶすニュースに接する機会も多く、外国人に対するイメージは必ずしも良くはありません。

観光立国が叫ばれて、訪日外国人が過去最多で、インバウンド消費やコト消費に目が行きがちですが、日々暮らす外国人と如何に共生するのか、働き手不足を補う労働力としても貢献とされているし期待も大きいと思います。

県内で暮らす外国人は10万人を超え、過去最多です。身近な存在となった今、私たち一人ひとりが、民間外交の一員として行動し、共生を考えていくべきではと思います。

日本語学校つくばスマイルの留学生に取材する糸井さんの画像
写真は日本語学校つくばスマイルへの取材の様子

お問い合わせ

市民協働課 

茨城県取手市寺田5139

電話番号:0297-74-2141(代表)

ファクス:0297-73-5995

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