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更新日:2026年1月22日

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【取材】取手市国際交流協会「多文化共生とは?外国人から見た『日本で共に生きること』」

ペルー出身(取手市在住)斎藤リリアナさん インタビュー

リリアナさん
ペルー出身で取手市在住30年の斎藤リリアナさん(現在、取手市国際交流協会(TIFA)理事)

ご出身はどちらですか?

ペルーのワラル(Horal)です。首都リマから車で1時間30分ほどに位置する市です。

来日した経緯について教えてください

1993年に日本人と結婚し、夫の実家がある取手市に来ました。今では、日本での生活のほうが長くなりました(30年)。

日本で暮らし始めた時にペルーとの違いで困ったことはありますか?

まずは言葉です。夫はスペイン語が話せますが、夫の家族と意思疎通を図るのが大変でした。日本語学校に1年間通いましたが、妊娠して学校を辞めました。そのため、出産のときは看護師さんに気持ちを伝えることが全くできませんでした。

片言の日本語を笑われた経験もあり、それがショックで日本語を話すのが恥ずかしくなったこともありました。ただ、子どもが生まれてからは、わがままを言っているわけにもいかず、子どもが1歳くらいになった時に、取手市国際交流協会の日本語教室に通い始めました。取手市国際交流協会では、言葉だけでなく、生活や日本の文化・マナーについても教えてくれました。友達もでき、楽しい時間を過ごせるようになりました。何より良かったのは、取手市国際交流協会では小さい子供を託児できるため、教室に通うときは日本語の勉強に集中できました。

子どもが幼稚園・小学校・中学校へと通うことになるにつれ、PTA活動などもするようになり、「私は取手市に住み続ける。もうこの街からは離れない。」と夫婦で決めました。その後、取手市国際交流協会の役員を務め、教育委員会の日本語指導員をするようになりました。

周りの外国出身者も同じような経験をしているのでしょうか?

海外から来た子どもたちは日本語が分からないため、ほかの子どもとトラブルを起こすことがあります。たとえば、言葉で伝えられずに手を上げてしまうことがあります。そのような時は私が間(あいだ)に入り通訳をします。それをきっかけに、今度は子どもたちの両親が私に相談をするようになることもありました。私は夫が日本人ですが、子どもの両親がともに外国人で日本語が不自由な場合は、私が相談を受けたりします。

子育てをする上で、お子さんの言語の問題はありましたか?

私たちの子どもは日本で産まれたので日本語のみで育てることにしました。英語は幼稚園で習い、私が帰郷したときにはスペイン語の幼稚園や小学校に通わせたので、スペイン語も理解できるようになりました。

外国人を親に持つ子どもたちは学校になじめていますか?

外国人の子どもは学校で日本語を学び、話せるようになります。しかし、親たちが日本語を覚えようとしないのは問題だと感じます。子どもが家に帰って、学校で学んだ日本のことについて親に教えようとしますが、親は興味を示さなかったり学ぶ気がありません。困ったら誰かが助けてくれるという意識があるからでしょう。そういう家庭教育には反対です。私は子どもたちが学校で勉強が遅れないように、まずは自分が日本語や日本の文化を覚え、それを子どもに教えるよう努めてきました。

言葉はその社会の考えかた、価値観など文化、精神性を反映するものです。その土地の社会や文化の根底にあるものを知るには、言葉を知ることが重要だと思います。ところで、日本の社会を知るにつれ、リリアナさんにとって日本特有と感じることはありますか?

2つあります。1つは、日本は公共サービスが(良くも悪くも)充実していると感じます。外国ではサービスを受けるためにお金を払いますが、日本は無料が当たり前のところが多いなと感じます。

2つ目は、様々な案内が多言語で用意されているところです。来日した頃、取手市では多言語の案内看板はなかったと思いますが、今は何でも多言語対応しています。

日本で生活されていても、母国の文化で忘れたくないものや、続けている習慣などはありますか?

家では起床時にノリノリで音楽を聴いています。でもそれは自分の家の中だけにしています。あとは、誕生日会の時にご近所に声を掛けるようにしています。日頃から助け合いの心を大切にしたいと考えています。

茨城県は外国人が急激に増えていますが、心配なことはありますか?

どの国においても、外国人はその国のルールやマナーを尊重するべきです。

外国人が来日する理由は大きく分けると3つあります。観光・結婚・仕事です。結婚で日本に住む場合は、(ルールや習慣を含め、日本のことを)勉強しなければなりません。仕事の場合は、少なくとも、基本的な日本語を覚えることが必要です。日本で悪ふざけをする外国人を見かけることがありますが、仕事で来ているのであれば、まじめな態度で働いてほしいと思います。これは「言葉」ではなく「人として」の問題です。日本人の優しさにつけ込むような、身勝手な行動は許せません。このままでは、外国人による事件なども増えるのではないかと心配しています。

ダイバーシティ(多様性)や多文化共生という考え方について、どう考えますか?

「ダイバーシティ」というテーマは世界の問題になっています。既にヨーロッパでは大変な状況になっています。私の母国ペルーでも、(ベネズエラの経済危機の影響で)移民の流入が止められない状態です。彼らはビザが切れても入ってきます。これは政治的な問題です。ビザ要件などをもっと厳しくするべきだと思います。

私たちは皆一生懸命働いて、子どもを学校に行かせ、「日本のために」と思って暮らしています。でも、日本の制度の抜け穴を利用して不正行為を行っている外国人がいることも事実です。自分たちの国では日本のように生活支援を受けられないから、それを目当てに日本に来ている人たちもいます。(外国人を受け入れるのであれば、)日本の社会は、法律や規則の整備・運用を厳格にしないといけません。「助ける」だけでは人は変われないと思います。

現在、取手市では多文化共生施策として「やさしい日本語」による情報発信を進めていますが、この考えかたについてどう思いますか。

良いと思います。私たち取手市国際交流協会も、2010年頃から、かわら版(会報紙)でふりがなのルビを振るようにしました。

取手市も、「ごみ、だす。」、「このひ、はらって。(この日、払って。)」など、平仮名で簡潔に書いてほしいです。

(補足)出入国在留管理庁と文化庁が、共生社会実現に向けたやさしい日本語の活用を促進するため作成した「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」によると、「日常生活に困らない言語」を「日本語」とした外国人は約63%に上り、「英語」と答えた外国人の44%を大きく上回っているという統計データがあります。

「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」(出入国在留管理庁、文化庁)(PDF:1,397KB)(別ウィンドウで開きます)

日本に住む外国人へのアドバイスはありますか?

(来日する外国人向け)まずは日本語を学び、自信を持って日本語でコミュニケーションしてほしいです。そして、日本のルールを守ること。その上で、自国の文化を紹介しましょう。
あいさつなら外国人でもできるはずです。いまは高齢化社会になっていますので、近所の高齢者にも声をかけて、日頃から気にかけていきたいと思います。

取手市国際交流協会(TIFA) 志村会長 インタビュー

取手市国際交流協会(TIFA)志村会長の画像

取材に応じる取手市国際交流協会(TIFA)の志村 俊晴(しむら としはる)会長

設立の背景や団体について教えてください。

現在の名称になって20年以上になります。1989年に「取手市国際交流会議」という取手市が作った民間主導の団体として発足し、2002年に現在の名称に改めました。藤代町との合併に伴い、ユーバ市との姉妹都市交流もサポートしています。

役員は約20名で、そこには中国、マレーシア、ペルー(リリアナさん)出身の理事が含まれます。会員は380名ほどです。会費はひとり1,000円又は2,000円で、そのほか企業会員もいます。取手市からの補助金なども含め、予算は計150万円です。ボランティアで運営しています。

発足当時からこれまでにどのような変化がありましたか?

リリアナさんも言っていましたが、外国出身者の子どもたちへの『義務教育支援』をするようになりました。日本には義務教育がありますが、外国は国によって異なります。日本に来て初等・中等教育を受けるチャンスがなくなれば、その子たちの人生がダメになってしまいます。そのため、必ず学校に行くように、教育委員会を通じて声掛けを行っています。子どもたちは日本語を話すことは比較的習得が早いですが、読むこと・書くことは親の指導も必要です。学校だけで習得するのは難しく、会話、読み書きの3つが揃わないと、試験の時に困ることになります。

国際交流を促進するためにどのような取り組みを行っていますか?

異文化トークサロンや、近隣の牛久市、つくば市、笠間市などで会員交流のイベントを行っています。県外であれば富士山や国会見学などにも行きました。日本文化フェスタでは、生け花、折り紙、けん玉、着物を着るなどの日本文化を紹介しています。イベントはオープンで、誰でも参加できます。

実際に外国のかたが日本に来る目的と経路はどのようなケースが多いですか?

多くは、結婚、勉強、仕事、企業研修の4つです。さらに、常勤で仕事をする人の4分の1ほどが後から家族を呼び寄せます。ゆくゆくは帰る人もいれば、そのまま日本に残る人もいます。日本に適応した人が残るということだと思います。

取手市では外国人犯罪が少ないと警察から褒められました。それは、私たちの活動が上手く機能し役立っているからに、ほかなりません。もっとも、これは外国人の数が少ないから出来ていることかもしれません。

ここ数年でどのような変化がありましたか?

取手市国際交流協会が設立された当時は、取手市の外国人人口は1%未満でした。現在は2%を超えています(令和7年6月時点で、およそ2.9%)。特に子どもたちが増えました。言語の種類も増えました。

多文化共生という言葉は抽象的で、人によって異なる解釈ができてしまうことが誤解やトラブルの種になっているのではと思いますが、具体的にどういう状態を指しているとお考えですか?

共生とはお互いに理解し合わなければ成立しません。折り合わなければいけないと考えています。そして、課題を解決をしていくためには言葉が通じ合うこと、地域の実情を理解することが必要です。

災害時の対応をどのように考えていますか

年に1度、9月に防災訓練を行い、「できる限り隣近所に声を掛けましょう。」と呼びかけています。

外国人のトラブルが増加していますが、その原因や対応についてどうお考えですか?

現在まで、取手市ではトラブルが少ないと言われています。外国人へのフォローアップが比較的できているのだと思います。外国人にはそれぞれの母国のコミュニティがあります。そのコミュニティを孤立させず、市民との繋がりを作りたいと考えています。例えばインドネシアデーをやるとなったら、取手市国際交流協会のコアメンバーを通じて市民に情報を広めていけるように模索しているところです。

取手市国際交流協会としての課題はありますか?

市からの補助金が減りました。これ以上減らされると活動ができなくなります。また、会員は若い人が多いのですが、役員が高齢化しています。

最後に市民へ向けてメッセージを

ぜひ参加してください!

取手市国際交流協会への取材

取手市国際交流協会(TIFA) 斎藤リリアナ理事、志村 俊晴(しむら としはる)会長

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