現在位置 ホーム > 月・木・SAY 職員のささやき > 文化芸術課 > 平成4年製 > 藝大コレクション展がすごい(平成4年製)

印刷する

更新日:2025年11月18日

ここから本文です。

藝大コレクション展がすごい(平成4年製)

市内の木々の紅葉が進む今日この頃、日中は出かけるのによい気候となりました。こんにちは、平成4年製です。

そういうわけで、週末散策に出かけてきました。まずは、東京藝術大学取手キャンパスにある大学美術館取手館(外部リンク)(別ウィンドウで開きます)で、11月13日から30日まで開催されています「藝大取手コレクション展2025」です。取手館は開館30年を迎えた施設で、多目的ホールに、自画像、卒業・修了制作、教育資料の3分類から約50点が展示されています。観覧無料です。自画像は大正、昭和、平成、令和の各時代の学生の作品を見ることができ、時代の移り変わりを感じることができます。撮影不可であるため、現地に行かないとみることができない大変貴重なものです。「自画像」は顔の絵であるという凡人の固定観念を破壊するような、いろいろな作品が見られます。必見です。

壁や床に美術作品が展示され、壁に掛けられた魚の絵のような作品を鑑賞する一人の人物が映っている
卒業・終了制作作品群。左手壁面の作品は片岡啓介作の「空想人工魚図鑑」。手前ケース内は小谷野圭子作「おいしい箱」

床は茶色壁は白を基調とした大部屋に美術作品が展示されている
教育資料のコーナー。中央は高村光太郎作の石膏像

何年か前、藝大卒業生にお聞きした話ですが、「自分か制作したくて制作する作品とは違い、『ずっと残されるもの』という条件があることによって、妙な緊張感があり、構想に時間をかけ意気込みをもって制作した」的なことをおっしゃっていました(正確なコメントを再現できません、すみません)。その時代の卒業生たちの強い思いが込められているといえるのではないでしょうか。

 

うってかわって、取手市を離れ、千代田区神田神保町で開催されていた「神保町まちなかアート2025」を尋ねました。半蔵門線神保町駅までは片道1時間程度でした。こちらは、取手市の文化団体「取手美術作家展」加盟の彫刻作家である島田忠幸さんが出品されていたことから訪問したものです。島田さんはこの前に茨城県桜川市の「雨引の里と彫刻2025」にも出品されており、氏のバイタリティの高さに脱帽します。

階段にウサギなどの彫刻作品が展示されている
島田忠幸作「ぶんぶく茶釜」ほか

白基調のスペースにピンクの針金製作品が展示されている
尾形勝義作「線材意識体 空を編む」

訪問が期間最終日にあたっていたことと、私自身初めて神保町を訪れたこともあり、参加協力店の店舗内に美術作品が展示されたことがまちにどんな変化をもたらしているのか、はかり知ることはできませんでしたが、民間発のアートによるまちおこしの一例を知ることができました。それとともに、参加協力店を訪れたことで、この街にどんな人がどんな営みをしているのかを少し知ることもでき、有意義な時間を過ごせました。気が付いたら下駄を買っていました。本のまちならではと言っていいのでしょうか、本屋のようで普通の本屋でない、本を置くスペースを貸し出しているという面白いお店にも出あいました。最終日だったことがよかったのか、八王子市や羽村市に拠点を置く作家さんにも会えました。

たくさんの棚日本が飾られ、丸に本のロゴが入った法被を着た人が作業している
棚の主が選んだ本が棚に並ぶシェア型書店「ほんまる神保町」さん

伝統的民具などの絵をあしらった服を着て、下駄屋の店先にたたずむ男性
創業100年を超える老舗下駄屋「大和屋履物店」さん

何がきっかけになるかはさまざまですが、土地勘がない土地に赴いてその土地の人と話すということは、とても刺激になります。取手を知らない、土地勘がないかたも、ぜひ藝大コレクション展などを機に、取手に来てみていただきたいです。

 

 

広告エリア

広告募集要綱