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議案と討論(ひびき255号)
第1回定例会で審議され、討論が行われた議案の結果、討論の概要をお伝えします。
討論は、表決の前に賛成・反対の意見を表明し、自らの考えに賛同する者を得ようとするものです。
議案には、市長が提出する予算案・条例改正案・人事案件のほか、議員または委員会として提出するもの(意見書案・決議案・修正動議など)があります。
令和7年第1回取手市議会定例会(2月27日から3月19日まで)
市長提出議案・議員提出議案の内容と議決結果は、次のとおりです。
令和7年第1回定例会
市長提出議案
議案第5号 取手市犯罪被害者等支援条例について…可決
〔内容〕犯罪被害者等の支援に関する基本理念を定め、市・市民等・事業者等の責務をそれぞれ明らかにするとともに、犯罪被害者等の支援に関する施策を総合的に推進し、犯罪被害者等が受けた被害の回復又は軽減を図るもの
- 染谷議員【賛成討論】
犯罪被害者とその家族は、事件後に精神的・経済的・社会的な困難に直面する。こうした負担を軽減し社会全体で支援していくために、本条例の制定は必要不可欠。
- 佐野議員【賛成討論】
犯罪被害者の苦しみを軽減し再起を支援するために、この条例が果たす役割は極めて重要。犯罪被害者が受けた傷は、一度の支援で癒せるものではなく継続的な支援が必要。この条例がそのサポートを実現するための一歩となることを強く望む。
議案第14号 令和6年度取手市一般会計補正予算(第11号)…可決
〔内容〕学校施設整備事業・地籍調査事業の令和6年度予算への前倒し、民間保育園等への入所費の増額など
- 入江議員【賛成討論】
教育環境の整備は、子どもたちの健全な成長と学習環境の向上に不可欠。中村市長から説明のあった、こどもまんなか社会の実現に向けた事業であり、未来を担う子どもたちが安全安心に、そして伸び伸びと学校生活を送るために必要な予算。
- 長塚議員【賛成討論】
永山中学校校舎体育館改修工事は、生徒たちの提言や要望を反映したもの。学校環境の整備は学びの根幹を支える重要なものであり、これまで以上に居心地のよい学校生活が送れることを期待。
- 落合議員【賛成討論】
永山中学校の改修事業でバリアフリー化と主要施設・教室にインターホンが設置される。教職員の業務効率化と学校防犯対策が向上し、未来を担う世代への安全で快適な誰一人取り残さない学習環境整備が図られる。
- 小堤議員【賛成討論】
高井小学校の増築事業・永山中学校の改修事業は、次世代を担う子どもたちが心身ともに豊かに成長するために必要。取手グリーンスポーツセンターの下水道敷設も下水処理環境及び施設の利便性の向上につながる。住み続けるほど好きになるまちづくりにつながる補正予算であると高く評価。
議案第19号 令和7年度取手市一般会計予算…可決
〔内容〕こどもまんなか社会の実現に重点を置きつつ、とりで未来創造プラン2024に掲げる6つの基本項目の重点事業を推進することを基本として予算編成
- 遠山議員【反対討論】
法人市民税の状況から中小企業の深刻な経営状況がうかがわれる。地域経済の担い手は中小企業であり、中小企業・小規模企業振興基本条例の理念だけでない具体策が求められる。学校給食費無償化や子どもの医療費無料化の要求に応えていない。子育て支援事業の最優先事業として取り組むべき。
- 古谷議員【賛成討論】
ふるさと取手応援寄附金推進事業は、返礼品となる市内の特産品・農産品を通じたイメージアップとともに、市内農業の拡充のために大切な事業。また、こどもまんなか社会の実現と妊産婦や子育て支援のための経費が計上されており、未来への大きな布石となる。
- 岡口議員【賛成討論】
不登校対策としての児童生徒への支援、市制施行55周年記念事業として取手ロゲイニングの計画などの経費が計上されており、こどもまんなか社会を掲げる市にふさわしい。財源を確保するため、ふるさと納税をはじめとした取り組みを進め、効果的・効率的に事業展開が図られるよう予算編成されていることを高く評価。
- 杉山議員【賛成討論】
保育士等の処遇改善に関する請願の採択を受けて、国や県に財政措置と施策を要望するとともに、市独自の処遇改善を検討し、新規採用保育士等応援補助金と保育士等勤続功労補助金の予算が計上された。多岐にわたり未来を見据えた予算であると市長の手腕を高く評価。
- 関川議員【賛成討論】
結婚新生活支援事業の所得制限の引き上げは、少子化対策として大きな前進。また、道路維持補修予算の増額も、通学路の安全性向上や交通事故のリスク軽減につながるとともに、物流効果の向上や企業誘致に寄与し地域経済の活性化にも貢献する。市民生活の向上と持続可能なまちづくりを目指した適切な予算。
- 根岸議員【賛成討論】
民間保育士等処遇改善事業は、厳しい財政状況の中、よく考え抜かれている。また、対話型鑑賞ツアー学校連携事業も、取手市だからこそ実現可能な事業となっており、小規模特認校である山王小学校で積み重ねられている、アーティストと児童の交流事業から生まれる世界観が市内全20校に広がる。
議案第20号 令和7年度取手市取手駅西口都市整備事業特別会計予算…可決
〔内容〕取手駅北土地区画整理事業に要する経費の委託料、工事請負費など
- 加増議員【反対討論】
再開発事業を支えるはずの公共施設導入計画は、地権者の合意をより困難なものとし、計画停止の要因となった。図書館等複合公共施設整備計画は白紙に戻し、地権者によるA街区の自主的な土地利用を図るため、市は再開発事業から撤退すべき。
- 細谷議員【加増議員に反論】
再開発事業を行うに当たって公共施設を入れてほしいという地権者の要望があり、再開発ビルの価値が高まり、市民にとっても便利になるため、ウィン・ウィンの関係で進んでいた。西口は共同化して高度利用し、茨城の玄関口にふさわしいものにしようということで取り組んできた。地権者に任せて市は撤退しろというのは間違っている。
議案第21号 令和7年度取手市国民健康保険事業特別会計予算…可決
〔内容〕保険給付費、国民健康保険事業納付金、保険事業費など
- 加増議員【反対討論】
保険税率の見直しをせず、国保税を徴収してきたことへの市の責任は大きい。直ちに取り過ぎた国保税の引き下げに踏み切るとともに、国保基金を一般会計に繰り出し、一般会計での後期高齢者支援策の拡充を促進するべき。
議案第22号 令和7年度取手市後期高齢者医療特別会計予算…可決
〔内容〕後期高齢者医療広域連合に納付する保険料納付金・医療給付費納付金など
- 加増議員【反対討論】
後期高齢者医療制度は、高齢者を年齢で区切り負担を押しつける制度であり、保険料が高齢者にとって大きな負担となっている。高齢者を支える温かい社会を築くためには、制度の見直しや保険料などの負担軽減が必要。
議案第23号 令和7年度取手市介護保険特別会計予算…可決
〔内容〕居宅介護サービス給付費、施設介護サービス給付費、介護予防事業費など
- 久保田議員【賛成討論】
要支援者に対する要介護状態となることへの予防や要介護者の悪化防止のために日常生活の支援を行い、運動機能の維持向上や閉じこもりを予防し、生きがいのある人生を送ることができるよう、介護予防活動の普及・啓発を推進するもの。
- 加増議員【反対討論】
介護認定を受けても、ケアマネジャーが不足してサービスが受けられないとの声が寄せられている。市独自の補助を含むケアマネジャー確保のための施策の充実を求めてきたが、応えていく姿勢が見られない。まさに保険あって介護なしと言わざるを得ない。
議案第24号 令和7年度取手市競輪事業特別会計予算…可決
〔内容〕車券発売収入、競輪事業費など
- 本田議員【反対討論】
競輪は、刑法で禁止されている賭博を自転車競技法で戦後復興策として時限的に認められた公営ギャンブル事業。競輪がギャンブルである以上、ギャンブル依存症の問題があり、本市のまちづくりの基本方針と相容れることはできない。
- 染谷議員【賛成討論】
市の競輪事業は地域経済の発展や市民の福祉向上に寄与している。経済波及効果があり単なるギャンブルではない。競輪事業から得られる税収は、地域の公共サービスやインフラ整備、教育や福祉施設へと還元され、地域全体の活性化につながる。少子高齢化が進む中での持続可能な財政にとって欠かせない。
- 根岸議員【反対討論】
競輪事業の振興は、ギャンブル依存症患者を増やし、その家族や関係者を苦しめる恐れがある。経済効果だけでなく、負の側面についても目を向けるべき。成年年齢が引き下げられ、カードやローン等の契約が18歳から可能になった。誰もが軽い気持ちから経済的困窮に陥ってしまいかねない環境下での公営ギャンブルを容認することはできない。
- 細谷議員【本田議員・根岸議員に反論】
公営ギャンブルが不幸をもたらすということについて、市民が何をどう困っているかのエビデンスがない。また、「ギャンブル」という表現は間違いで「公営競技」。そして、特定の仕事を排除するような発言は職業差別ではないか。
- 染谷議員【根岸議員に反論】
競輪の車券は20歳からしか買えないため、成人年齢が18歳に引き下がったことは全く関係ない。
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議員提出議案
意見書案第1号 高額療養費制度の自己負担限度額の引上げ撤回を求める意見書について…可決
〔提出者〕遠山議員・加増議員・根岸議員
- 根岸議員【賛成討論】
政府は高額療養費制度の負担上限額の引き上げを見送った上で、秋までに改めて方針を決定すると表明したが、負担上限額引き上げの完全凍結を求める必要がある。
- 遠山議員【賛成討論】
高額療養費制度の負担上限額引き上げについては、全国がん患者団体連合会や東京都医師会が凍結を求める声明を発表し、島根県議会は引き上げ撤回を求める意見書を全会一致で可決した。市民の命と暮らしを守るために声を届けることが大切。
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