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議案と討論(ひびき262号)
第3回定例会で審議され、討論が行われた議案の結果、討論の概要をお伝えします。
討論は、表決の前に賛成・反対の意見を表明し、自らの考えに賛同する者を得ようとするものです。
議案には、市長が提出する予算案・条例改正案・人事案件のほか、議員または委員会として提出するもの(意見書案・決議案・修正動議など)があります。
令和8年第3回取手市議会定例会(9月2日から9月18日まで)
市長提出議案・議員提出議案の内容と議決結果は、次のとおりです。
令和8年第3回定例会
市長提出議案
議案第42号 取手市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例等の一部を改正する条例について…可決
〔内容〕児童福祉法の改正等に伴い、満3歳以上限定小規模保育事業の創設、児童対象性暴力等の防止に関する規定の追加、理学療法士等を保育士とみなすことができる規定の追加などについて、関係する条例を一括して改正するもの
- 久保田議員【賛成討論】
児童福祉法の改正等に伴い創設される満3歳以上限定小規模保育事業は、集団生活が苦手な子どもや配慮が必要な子どもに、少人数ならではの手厚い保育を提供できる。また、0歳から2歳児向け小規模保育所からの進級時の転園負担も解消され、保護者が安心して働き続けられる環境が整い、誰一人取り残さない保育環境の実現につながる。
議案第45号 令和8年度取手市一般会計補正予算(第2号)…可決
〔内容〕物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した福祉施設や地域公共交通等の事業者への支援金の交付、デマンド型交通導入に向けた実証運行、小中学校校舎等の照明器具のLED化、感震ブレーカー設置費用の補助など、歳入歳出を12億2,412万3千円追加し、予算総額を512億7,623万2千円とするもの。
- 古谷議員【賛成討論】
感震ブレーカー設置費用助成事業は、大地震などの発災時の火災を防ぐ重要なツールである感震ブレーカーの設置を促進するもの。私は令和8年6月の一般質問で提案した。市民の安全・安心を守るために迅速に対応したことを高く評価する。
認定第1号 令和7年度取手市一般会計決算の認定について…認定
〔内容〕歳出決算額530億8,329万5,546円、市内全公立小中学校の体育館・武道場への空調設備の設置、帯状疱疹ワクチン接種対象者の市独自拡大、スマホ市役所の開設など
- 加増議員【反対討論】
小中学校体育館への空調設置など評価できる点もあるが、ふるさと納税の目標と実績の大きな乖離や、27億円もの不用額は予算編成のずさんさの表れ。また、図書館等複合公共施設や桑原開発はトップダウンで進められ、市政のゆがみを生じさせている。市長の掲げる「住み続けるほど好きになる街」とは程遠い決算。
- 落合議員【賛成討論】
実質収支は約15億円の黒字となり、特別会計も全会計で黒字を維持。過去最大規模の投資を行いながらも、優良な財源を活用し将来の負担を最小限に抑えた。全市立小中学校の体育館・武道場への空調設置の完了、帯状疱疹ワクチンの市独自助成、スマホ市役所の開設などが行われ、市民ニーズに応える重点投資と健全財政を両立した決算と評価。
- 根岸議員【賛成討論】
学校連携事業である対話型鑑賞ツアーは、子どもたちの思考力やコミュニケーション能力を育む大事な取組。民間保育士等処遇改善事業は担い手不足対策の柱であり、子どもの育ちの環境整備に貢献。体育館への空調設置は猛暑対策や避難所環境の改善につながる。限られた財源を有効に活用し、着実に成果を上げた。
- 岡口議員【賛成討論】
物価高騰や社会保障関係経費の増加など財政環境が厳しさを増す中、子育て支援や教育環境の充実、高齢者の健康づくり、生活基盤、防災・防犯対策など、市民の暮らしに直結する施策が進められた。将来の維持管理費や更新費、災害への備えまで見据えた計画的な財政運営がなされており、誰もが安心して暮らせる取手市に向けた着実な施策推進を期待
(解説)決算認定…市長が、前年度の予算の執行結果である決算を、監査委員の審査意見を付けて議会に提出し、議会がその内容を適正であるかどうか審議すること
認定第2号 令和7年度取手市取手駅西口都市整備事業特別会計決算の認定について…認定
〔内容〕歳出決算額7億3,813万9,289円、取手駅北土地区画整理事業の事業終結に向けた換地計画書の作成、換地処分の公告など
- 本田議員【反対討論】
取手駅西口区画整理事業は32年を要し、ウェルネスプラザなどの箱物を除いても総事業費220億円の税金が投入された。一体施行の再開発事業も、事業の進め方や教育委員会との協議、地権者との合意形成の在り方に問題がある。事業効果にも大きな疑義があり、多額の予算の積み上げは将来の財政リスクを拡大させる。
認定第3号 令和7年度取手市国民健康保険事業特別会計決算の認定について…認定
〔内容〕歳出決算額99億9,803万3,479円、医療機関等に支払う保険給付費、国民健康保険事業費納付金、特定健康診査等の保健事業、国保財政調整基金への積立てなど
- 加増議員【反対討論】
国民健康保険加入世帯の71%が所得100万円から150万円未満と厳しい状況であり、国保税の引下げは喫緊の課題。積み上げてきた基金を活用し、国保税の引下げと後期高齢者に移行したかたへの還元を行うことは市の責任。安心して住み続けられるように市は努力するべき。
認定第4号 令和7年度取手市後期高齢者医療特別会計決算の認定について…認定
〔内容〕歳出決算額41億1,865万3,920円、茨城県後期高齢者医療広域連合への保険料納付金・医療給付費納付金、健康診査事業、人間ドック検診の助成など
- 加増議員【反対討論】
所得割9.66%、均等割4万7,500円の保険料は負担が大きく、医療費の自己負担額が1割から2割になるなど高齢者の生活を圧迫している。75歳で高齢者を分断し、高齢者人口と医療費が増えるほど保険料に跳ね返る仕組みは、世界でも異例の「高齢者いじめ」の制度。年齢で切り離すのではなく、公費の拡充で医療を支えるべき。
認定第5号 令和7年度取手市介護保険特別会計決算の認定について…認定
〔内容〕歳出決算額99億2,143万3,050円、居宅介護サービス・介護予防サービスの給付費、地域介護予防活動支援事業、市内5か所の地域包括支援センターの運営など
- 加増議員【反対討論】
サービス利用料や年金から天引きされる保険料の負担が大きいとの切実な声が寄せられている。要介護認定者の増加にケアマネジャーの数が追いつかず、認定されてもサービスが受けられない現状がある中、市独自の確保策も実現していない。必要な介護サービスが利用できる社会の構築は自治体の責任。
認定第6号 令和7年度取手市競輪事業特別会計決算の認定について…認定
〔内容〕歳出決算額46億5,933万5,354円、追加開催を含む市営競輪3開催の実施、場外車券発売事業、一般会計への繰出金2億2,000万円など
- 本田議員【反対討論】
地方自治体の本来の使命は市民の健康で文化的な生活の保障であり、射幸心をあおって財源を得ることは、教育的・倫理的観点からも不適切。競輪収益の裏側には依存症や生活破綻に苦しむ人々がおり、その上に成り立つ収益は、社会福祉の増進という法の目的に合致しない。競輪事業の収益を当てにした財政運営は適切ではない。
- 染谷議員【賛成討論】
令和7年度の一般会計への繰出金は2億2,000万円、昭和32年からの累計は122億円を超える。競輪事業は地域経済の活性化やスポーツ振興に寄与し、厳しい財政環境の中で自主財源の確保にも貢献。ギャンブル依存症対策にも取り組み、場内に相談窓口も設置している。スポーツの発展、社会貢献、税収の面からも市に必要な施設。
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委員会・議員提出議案
意見書案第5号 農業と食料を守るための所得補償制度の創設を求める意見書について…否決
〔提出者〕遠山智恵子・加増充子
〔内容〕米農家が再生産できる価格と消費者が買い続けられる価格との差を補てんする、実効性の ある「所得補償制度」の創設を国に求めるもの
- 根岸議員【賛成討論】
国の経営所得安定対策は認定農業者などが主な対象で限定的であり、市内約2,000件の米農家のうち認定農業者は70件余り。小規模・兼業の零細農家を支えることは、将来の米の安定供給、治水の役割を担う農地、そして地域の環境を守ることにつながる。農家が安心して再生産できる環境の整備を国に求めることは重要。
- 遠山議員【賛成討論】
令和7年度の食料自給率は過去最低となり、農家の減少と後継者不足が大きな問題。食料安全保障と国土保全を担う第1次産業は国の責任で守るべき。米の需給と価格の安定に実効性があり、米農家が再生産できるよう最低限保障する所得補償制度を創設すべき。
- 鈴木議員【反対討論】
昨年までは米が非常に高かったが、主食用米への転用で米余りが生じ、現在は価格が下落している。価格が高いときは農家の所得も増える一方、低くなったときだけ所得補償を求めるのは制度上問題がある。重要なのは、政府が需給バランスの目標をしっかり立て、米の価格を安定させる政策。
意見書案第6号 教職員定数改善と義務教育費国庫負担制度堅持のための政府予算に係る意見書について…可決
〔提出者〕総務文教常任委員会委員長 小堤修
〔内容〕
- 学校の働き方改革・長時間労働是正を実現するため、加配教員の増員や少数職種の配置増など教職員定数改善を推進すること。
- 教育の機会均等と水準の維持向上を図るため、地方財源を確保した上で義務教育費国庫負担制度を堅持すること。
- 自治体が実効性のある働き方改革を実行するために必要な予算措置を講じること。
- 関川議員【賛成討論】
いじめや不登校への対応、教職員の長時間労働など学校現場の課題が多い中、子どもと向き合う時間を確保するために教職員定数の改善は重要。少人数学級や働き方改革の推進には、自治体の財政力で教育格差が生じないよう国による安定した財源措置が必要。全国どこでも一定水準の教育を保障する基盤となる義務教育費国庫負担制度の堅持は不可欠。
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