現在位置 ホーム > 月・木・SAY 職員のささやき > 生涯学習課・埋蔵文化財センター・公民館 > 飯島 章 > 取手の火の見やぐら(その14)(飯島章)
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またまたご無沙汰をしてしまいました。
今回は、はたして火の見やぐらと呼んでいいのか迷う物件を紹介します。
写真は下になります。後ろの建物は、1階が消防団の消防自動車の車庫、2階が消防団の詰め所です。
場所は下の地図をご参照ください。八坂神社から見ると県道をはさんで北側になります。
華奢な鉄骨をトラス状に組み上げています。天辺にはサイレンとテレビのアンテナが取り付けられていますが、見張台はありません。
下からのぼってゆく梯子はあります。梯子は4本の足の内側に付けられています。
ホースを干すのには使用されているようです。
ホースをつるすのに使う横棒が見えます。下の写真になります。
今回紹介したような見張台の付いてついていない物件を火の見やぐらと言えるのかはさておき、見張台はあっても屋根がない火の見やぐらは、いくつか見ることができます。
下の写真は、石岡市の旧八郷町辻地区にある火の見やぐらです。
取手方面からだと、朝日トンネルをぬけてすぐのところになります。
見張台の上には、ホースをつるすときに使用すると思われる鳥居型の部材が取り付けられています。
この部材を付ける時に、屋根は取り払われてしまったのでしょうか。
次は土浦市真鍋地区にある火の見やぐらです。
おそらくは、コンクリート製の電柱を柱に転用しています。
見張台は付いていますが、屋根はありません。
下は、もう少し寄って撮影した写真です。
ホースをほすのに使用すると思われる横棒が取り付けられています。
こちらは、つくられた当初から屋根はなかったのではないかと思われます。
ところでこの火の見やぐら、梯子は途中までしかありません。
消防団の詰め所の2階の窓からのぼっていくようになっています。
いたずらで梯子をのぼっていくのを防止しているのでしょうが、この窓から身を乗り出して見張台にのぼっていくのもそれなりにワイルドな感じがします。
もっとも本当の火災現場では、人命救助や消火のためにはもっと危険な場面に遭遇することもあるでしょう。
消防の皆さまのご活躍には本当に頭が下がりますし、感謝の念にたえません。
さて次は土浦市上高津地区にある火の見やぐらです。
なかなかがっしりとして、武骨な雰囲気を漂わせています。
やはり見張台に屋根がありません。
見張台を拡大した写真が下です。
小さな屋根がありますが、おそらくここに半鐘が下げてあったと考えられます。
見張台の張り出しがほとんどなく、屋根は撤去されたようにも、最初からなかったようにも感じられます。
下の写真は、土浦市の佐野子地区にある火の見やぐらです。
いわゆる「昔懐かしい火の見やぐら」、「郷愁を誘う光景」とは少しイメージが違います。
柱は2本で、手前側に見張台が付いています。
梯子は、柱とは別に独立して取り付けられています。
片側の柱の一番上に小さな屋根があります。
ここに半鐘をつるしていたのでしょう。
見張台には最初から屋根はなかったように思われます。
最後は土浦市石田地区にある火の見やぐらです。
コンクリート製の電柱2本を転用した柱に、平面がL(える)字型の見張台が付いています。
手前側の柱の上に小さな屋根があり、半鐘が下がっています。
梯子の傾斜がゆるやかで、手すり状のものも付いています。
この火の見やぐらの見張台にも、最初から屋根は付いていなかったように見えます。
今回は(今回も)「おまけ」がすっかりと長くなってしまいました。
最後までお読みくださいまして、誠にありがとうございました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。