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更新日:2017年5月2日

伝統の継承と破壊、そして情報発信(ロビン)

これまで何度もご紹介していますが、昨日も「Takashi Numazawa presents "Sunday Evening Concert Series”」のライブを体験しに、Atelier ju-tou(アトリエ・ジュトウ)さんに行ってきました。

アイヌの民族楽器「トンコリ」の写真

今回は、アイヌの民族楽器「トンコリ」を使いつつ伝統にとらわれない活動をされているOKI(おき)さんと、毎月この企画をホストしている世界的なドラマー沼澤尚(ぬまざわ・たかし)さん、さらに裏方的でありながら様々なところで活躍されているmixエンジニアの内田直之(うちだ・なおゆき)さんという組み合わせ。フジロック・フェスティバルの他、ドイツ、イギリス、スペイン、ノルウェー、ポルトガル、シンガポールなどのフェスティバルにも出演しているOKI DUB AINU BAND(オキ・ダブ・アイヌ・バンド)のメンバーです。

そんなOKIさん、東京芸術大学卒業後にニューヨークで映画やCMの美術制作をしていたそうです。東京芸術大学卒業とのことで、取手との繋がりも皆無ではないようで嬉しくなりました。

OKIさんは、この伝統的な楽器と音楽をやっていく中で、伝統芸能だからこその縛りに色々と苦労されて来たようです。伝統にこだわりを持つ方々からは「電気楽器と一緒にやるなんて」「楽器の構造を変えるなんて」など、いろいろとマイナスな反応があることでしょう。しかし、ご自身で自虐的に「伝統の冒涜(ぼうとく)」という表現を使いながらも、この伝統のことをものすごく考えて発展させていらっしゃることが伝わってきました。

OKIさんの言葉ではありませんが、「伝統とは形を継承することを言わず、その魂を、その精神を継承することを言う」という言葉もあるようです。

OKIさんが、このような活動をしていなければ「トンコリ」という楽器の存在自体、ほとんど知られることがなかったかもしれません。さらに沼澤尚さんが活動に加わることで、何10倍、何100倍もの人たちに知れ渡ったのではないかと思います。

実際、私も民族楽器に興味があって色々と好きですが、沼澤さんを通して初めてトンコリの存在を知ることができ、OKIさんの演奏によって今回初めて生の音・生の演奏を聴くことが出来ました。もしかしたらこのページを見て初めて知ったかたもいらっしゃるかも知れません。そう考えると、自分がこの情報を流したことにも意味があるかも知れません。

昔からの伝統や慣習を頑な(かたくな)に守り続けるのが良いのか、時代に合わせて変化させることが良いのか、ということを改めて考えるきっかけにもなったライブでした。(個人的には両面が必要だと思っています。新たな興味を喚起するためには新しい変化が必要で、そこを入り口として伝統そのものに触れるきっかけとなる、という意味で。)

また、そのような「伝統の破壊」的なことも行いながら、存在や情報を発信して知ってもらわなければ、この世に存在していないも同然になってしまいます。そういう意味でも、情報発信、それも興味を持ってもらえる情報発信、の大切さを実感するライブでもありました。

長くなってしまいました…。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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